創業融資Ⅱ(日本政策金公庫の特徴)

日本政策金融公庫(旧国民生活金融公庫)の特徴

日本政策金融公庫(旧国民生活金融公庫)の新創業融資制度を利用する最大のメリットは、原則として、代表者が連帯保証人にならなくて良いということです。 しかし、ここで注意が必要です。あくまで、『連帯保証人とならなくて良い』と記載しました。つまり、個人事業主の場合には、その個人が創業融資の借主となりますので、債務を負います。法人の場合に、このメリットがあります。
この点は、皆様にとって大変有利な点です。一般的に会社が金融機関から融資を受ける際は、金融機関は会社に対して融資を行うのですが、必ず会社の代表者がその融資の連帯保証人になります。つまり、金融機関は、もし会社から融資の返済が滞った際には、代表者に対して融資額の返済を求めます。
しかし、この新創業融資制度では、原則として代表者は連帯保証人になりませんので、日本政策金融公庫から会社が融資を受け、仮にその後、融資の返済ができなくなった場合でも、代表者はその返済義務を負わないのです。
日本政策金融公庫の新創業融資制度は、創業時の融資という点のみならず、このような特徴があるため、融資の審査が非常に厳しくなっています。そのため、十分な準備をせず、融資の申し込みをされると、残念な結果になる方が多いです。

新創業融資制度の主な特徴は、融資限度額が1,500万円。ただし、融資額は、自己資金額の2倍以下です。つまり、自己資金が300万円ですと、融資限度額は600万円になります。

ここで、自己資金についてですが、基本的に自己資金とは、会社を設立された方につきましては資本金=自己資金とお考えて頂いて良いと思います。ただし、日本政策金融公庫の審査において、資本金全額を自己資金と見なされないケースが非常に多いです。
その例としては、まず、会社設立時に急遽資本金に充てるため、自分の通帳に多額の現金を入金した場合です。勿論、この資金の出所が自分自身であることを合理的に説明できれば、何にも問題は無いのですが、合理的な説明ができないと、自己資金として認められない可能性が高いです。
また、親族から創業資金の贈与を受けるケースですが、これも自己資金として認められない可能性が高いです。多くの他のサイトには、『親族から贈与を受け、贈与に関する書類を整備すれば、自己資金として認められる』と記載されていますが、それは間違いです。 この場合、法人であれば、親族から贈与を受けるのではなく、株主(出資者)として参加して貰うと、自己資金として認められる可能性が高いです。
資本金の一部が自己資金として認められないと、当然、融資限度額も下がりますし、また、融資審査担当者の印象も悪くなります。
ちなみに、自己資金の確認は、通帳の原本等により行われます。

次に、他の要件についてです。   まず、新たに創業される方、若しくは、事業開始後税務申告を2期終えていない方が対象となります。
加えて、①~④のいずれかに該当する必要があります。
 ① 雇用の創出を伴う事業を始める方
 ② 技術やサービス等に工夫を加え様々なニーズに対応する事業を始める方
 ③ 現在お勤めの企業と同じ業種の事業を始める方で、次のいずれかに該当する方
   イ)現在の企業に継続して6年以上お勤めの方
   ロ)現在の企業と同じ業種に通算して6年以上お勤めの方
 ④ 大学等で習得した技術等と密接に関連した職種に継続して2年以上お勤めの方で、その職種と密接した業種の事業を始める方 
同業種に6年以上お勤めの方は、③に該当します。その他の方は、①の要件を満たすように創業計画書を作成しましょう。つまり、開業後、人を雇う計画にすれば、①の要件は満たされます。

融資の返済期間についてです。
設備資金は10年以内、運転資金は5年以内となっています。また、設備資金の場合でも運転資金の場合でも、据置期間が最長6ヶ月認められています。
新創業融資制度の金利は、約4%です。

日本政策金融公庫に、融資の申し込みを行ってから融資を受けるまでの期間は約1ヶ月です。融資の申し込みの日を基準としますと、融資の申し込み日⇒面接(約2週間後)⇒審査結果(約1ヶ月後)、というスケジュールが一般的です。 

投稿者:yamamura