創業融資Ⅴ(創業計画書の書き方)

創業計画書の書き方

日本政策金融公庫(旧国民生活金融公庫)や信用保証協会への提出書類である創業計画書(事業計画書)の作成方法についてです。

まず、始めに大切なことは、『もし、皆様が創業者に対してお金を融資する際、どのようなことをチェックするか』ということです。
もし、私が創業者に融資を行うのであれば、創業の動機、事業の経験、収支計画、資金使途等が明確で、一言でいうと、『貸したお金が帰ってきそうな方』に融資を行います。
貸す側の心理も考えて創業計画書を作成することにより、その内容はぐっと良くなります。

私は、定型の創業計画書のみならず、ご自身で作成された創業計画書も提出されることもお勧めします。 なぜなら、定型の創業計画書では、記載内容があまりに少なく、融資審査担当者を説得するには不十分だからです。
自作の創業計画書は、10ページ程度(資料を含めても20ページ程度)で十分です。 以前、資料作成の得意なお客様が100ページ近くの創業計画書を作成してきましたが、それは作り過ぎです。審査担当者に要点が伝わりません。なぜなら、審査担当者が1件の融資審査にかけることができる時間は限られており、とても読み切れないからです。

日本政策金融公庫でも信用保証協会でも、記載する内容はほぼ同じであるため、ここでは、日本政策金融公庫の創業計画書を基に説明を行います。

まず、始めに『創業の目的・動機』です。
脱サラして開業される方の一例としては、『サラリーマン時代に事業の具体的な改善点(例えば、より売上を上げる方法や、より顧客が満足する方法)を思いついたが、上司に受け入れてもらえなかった。このまま会社に勤務しているといつまでたっても実行できないので、独立を決意した。また、店長職や売上経費管理も経験しているため、営業面のみならず、人事管理や資金管理にも自信があります』というところでしょうか。
創業の動機を長々と記載する必要はありませんが、文章が淡泊になり過ぎないよう注意が必要です。

次に『事業の経験等』についてです。 同じ事業の経験が無いと、審査時の評価は大幅に下がります。当然、多くの事業経験がある方が良いのですが、正社員に限らずアルバイトの経験でも、同業を営む知人の会社のお手伝いでも、できる限り関連させて記載しましょう。 ご自身の形式で創業計画書を作成される場合には、具体的にいつからいつまで、どのような役職でどのような業務内容を担当し、どのような成績を残したかについても記載しましょう。

『セールスポイント』についてです。 セールスポイントは、非常に重要な項目です。 同業他社と比べた際の優位点を重要な順に記載しましょう。自作の創業計画書には、できる限り多くの優位点を記載して下さい。

『取引先・取引条件等』 明確な取引先がある場合には、その会社名等を記載しますが、そうで無い場合には、取引先として『一般企業』『一般個人』という記載をします。

『必要な資金と調達の方法』 表の左側に資金使途を、右側にその調達方法を記載します。当然、左側の合計金額と右側の合計金額は、一致します。

『事業の見通し』 ここも、非常に重要な項目です。
まずは、右側の『売上高、仕入原価等の根拠』についてです。 例えば、飲食店の場合なら、平日はランチ@1,000円×20人=20,000円、ディナー@3,000円×20人=60,000円、一日合計80,000円。土日休日ならば、ランチ@1,000円×30人=30,000円、ディナー@4,000円×30人=120,000円、一日合計150,000円。 これを一カ月計算したもの(例えば平日20日、土日祝日10日)が月の売上となり、左側に記載します。
売上原価につきましては、勤務していた店の原価率が参考になると思います。
事業見通し(月次収支計画表)は、とても重要な項目です。別紙にて創業計画書作成される際は、月別の収支を3年分程度作成することをお勧めします。  

投稿者:yamamura