税理士法の懲戒処分にかかる非違事例

最近、休みは滝や紅葉を観に、埼玉、群馬に足を伸ばしている税理士のやまむらです。名所についてのコメントはまた別の機会に。

ところで、非違事例ってあまり聞かない言葉だと思いませんか?国語辞書でみると「非違」とは法に背くことなので、ここでは税理士が税理士法に背いた事例ということです。私も税理士として税理士法を遵守して仕事をしないといけないと思っていますが、そんなことも駄目なのってこともあったりするので、ここで確認しとくことにしましょう。

(1)脱税相談及び故意による不真正税務書類の作成(複数の不正行為)
税理士Aは、関与先であった株式会社Zの法人税の確定申告に当たり、同社の代表取締役であるYから依頼を受け、架空の外注費を計上することにより所得金額を不正に圧縮した申告書を作成した。また、株式会社Zの架空の外注費の計上に当たって、当該税理士のほかの関与先を架空取引の相手方として利用するために、当該税理士自ら実態のない業務提携契約書を作成し、さらに架空の外注費に係る請求書の作成を支持するなど積極的に不正行為に関与した。
(量定)6ヶ月以上1年以内の税理士業務の停止または税理士業務の禁止
<コメント>
明らかな脱税の幇助であり、そりゃ駄目だろうって話です。やむにやまれずというより顧問料をたくさんもらうために危ない橋を渡ってしまったのでしょうか。それにしても脱税、節税には外注費が多く絡みます。税務署も重点チェック項目にしているので、事実関係に則した外注費計上が必要になります。

(2)故意による不真正税務書類の作成(不正事実の認識)
(事例1)税理士Bは、関与先である株式会社Xの法人税の深刻に当たり、登記の売上に計上すべき金額が翌期に繰り延べられることを認識していたにもかかわらず、所得金額を不正に圧縮した申告書を作成した。
(事例2)税理士Cは、関与先であるWの所得税の申告に当たり、同人から提示された所得金額が過小なものとの認識を持ちながら、同人の指示に従い会計帳簿を確認することなく、所得金額を不正に圧縮した申告書を作成した。

(量定)6ヶ月以上1年以内の税理士業務の停止または税理士業務の禁止
 <コメント>
売上の繰り延べや仕入、経費の繰り上げは案外安易にやってしまう脱税の方法かもしれません。在庫もそうですが、所詮は納税の時期が若干ずれるだけで、税額は通年で減るわけじゃないとも考えられるし。でも、税務署はそうは考えてくれないのだから通らない。一期一期で適正な決算のもの適正な申告が行うことが求められている以上、利益の繰延べは軽い気持ちでしてはいけません。

(事例2)税理士Cは、関与先であるWの所得税の申告に当たり、同人から提示された所得金額が過小なものとの認識を持ちながら、同人の指示に従い会計帳簿を確認することなく、所得金額を不正に圧縮した申告書を作成した。
 (量定)6ヶ月以上1年以内の税理士業務の停止または税理士業務の禁止
 <コメント>
まあ、明らかに所得金額が過少であることをわかっていたのであれば弁護のしようがありませんが、 申告書をお客さんの代わりに作る以上ちゃんと税理士は帳簿・証憑類を確認したうえで、決算・申告を行わなければなりません。ただ、諸般の事情によりお客さんに細かく聞き取り、資料提出してもらえないといったときには、完璧とはいえなくてもできる限り正確になるよう、税理士としての適正な対応が必要になるのでしょう。

 

次回も引き続き同テーマでいきますね。まだたくさん非違事例はあるので。

 

 

投稿者:yamamura