植毛は経費にならないのか?(坂東英二さん)

こんにちは。今日はどこにも行くところがないので、事務所で仕事をしている税理士のやまむらです。

坂東英二さんの記者会見がありましたね。とくに興味はないのですが、税金に関わることなので、ちょっと記事を読んでみました。

事務所の申告漏れのうち、約5,000万円は取引先への架空外注費などによるもので、これはおそらくわかってやったものだろうと思います。「税に対する無知」と説明していますが、明らかに脱税をしているという意識はあったのでしょう。顧問税理士はいたでしょうからこの方も処分されるのかもしれません。

坂東英二さんの説明によれば、「かつらは経費になると聞いていたので、植毛もいいだろう」と経費処理したことが国税局から否認されたとか。過去何年さかのぼったのかわかりませんし、どれだけが植毛費用として否認対象になったのかもわかりませんが、これはちょっと税理士として考えてもいいテーマです。

まず、かつらは経費として処理しても大丈夫でしょうか。会社の役員が、あるいは個人事業主がかつらをつけていたとして、それが税務上経費に認められるのかといえば、そんなことはないでしょう。ここで経費として認められるカツラとは、演劇で使う小道具あどその事業運営上必要なものに限られるはずです。

それなら、男前を売りにしている俳優が、その商品価値を保つため、役を獲得するためにつけているカツラはどうなのか。そこは微妙なところで、カツラをつけることで俳優としての仕事が獲得できているのか、それはどれだけ影響しているのか、総合的に判断する必要があります。とはいえ、やはり男前の俳優であれば、やはり事業に必要なものとして経費処理が認められるべきだと思います。

では、それがカツラでなく植毛だったらどうでしょうか。金額が大きくなる代わりに、カツラとばれる心配がない。俳優としての仕事のためにはもっと効果があるのかもしれない。そう考えれば、カツラも植毛も意味合いは同じであり、カツラで認められるのであれば植毛も同じことだと考えられます。

今回の坂東英二さんのケースでは、カツラであっても植毛であっても、坂東英二という商品を維持し、売上を獲得するためにどれだけ役にやっていたのか、はげていても植毛していても坂東英二の商品価値は特に変わらなかったのではないか、そういうことから多大なお金をかけた植毛が経費として認められなかったのかもしれません。

もっと顧問税理士がしっかりとして理論構成をし、国税局の疑問に対して根拠を示すことができれば、この部分は修正申告の対象にならなかったかもしれない、そんな気もします。

 

投稿者:yamamura