経営計画 事例紹介~その1~

 5社の実践事例をご紹介いたします。
 いずれも、経営者自身が経営計画や毎月の予実管理を経営の仕組として取り組むことで、 経営にどのような効果が上がったか、またなぜ取り組むようになったのかがまとめられています。

【事例 1】「経営計画なんて意味がない」でもやってみたら・・・

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 惣菜卸を営むA社長は、会計事務所担当者より幾度となく 経営計画を作る必要性や有用性について提案されていた。
 しかし、社長はそのことについて真剣に考えたことはなかった。 自社の要である仕入れ交渉の一切と主だった得意先回りはまだ他に任せられない。
経営計画をやる時間があったら得意先を回っていた方がよいと思っていたのだ。
 だが、売上の伸び悩みとともに借入金の返済に追われる日々が続くなかで、漠然とした今後の不安が募っていた。そんな中会計事務所担当者より、「平日が忙しければ取引先の休みである土曜日に経営計画を作りましょう。」 という提案があり、初めて作ることになった。
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 当日は担当者が経営計画システムを持参し、今期の借入金の返済予定や支払が 確定している項目である給与や、家賃、経費などを確認しながら入力を行った。
 
またこの段階で、担当者が用意した前期の明細データをもとに、本当に必要な経費かどうかを 一つずつ目的や効果について検討していった。売上の伸び悩みもあり、 これまで自身で経費削減を行ってきたつもりであったが、削減の余地があったのには驚いたのだった。
 
売上を上げることはもちろん簡単なことではないが、この経費削減により毎月の借入金の返済をするための 資金捻出がある程度目途がついたため、これまで以上に売り上げ拡大に集中できることとなり、 微増ながらもその成果もあがるようになった。
 取引金融機関に対してもここでつくった計画書を説明したところ、 高感触であり新規借入等の支援が必要な場合の協力についても早めに対応してくれるとのことであった。

 このことを通じて感じたことは、計画を作成するための時間はもちろん必要になるが、普段から考えていることが、 担当者の協力もあるので1日で計画書としてまとめることが出来るということだ。このことに1年間のうち1日をかけることによって、 残る364日の活動のエネルギーははるかに高まり、結果として売上等の成果に繋がるということだった。更には、自社の業績についてのこだわりが強くなり、毎月の試算表を早く作成し確認することも欠かせないものとなった。
 こんなことだったら、経営計画をもっと早くからやっていればよかったと思う。諦めずに何度も薦めてくれた会計事務所担当者には感謝でいっぱいである。

次のテーマは、60代半ばを迎え次世代にバトンタッチする準備として、5年以内に少しでも借入金を減らし身軽にするための中期計画の立案である。

投稿者:yamamura